利用額に応じて現金同様に使えるポイントが還元されるポイントプログラムは広く知られていて、ポイ活と呼ばれるポイント獲得が活発に行われています。
しかし、いち早くポイント活用を開始したのは航空機の利用者で、航空会社のポイントプログラムのマイルを貯めることからマイラーと呼ばれました。
当初は搭乗した飛行距離と運賃に応じて還元されたマイルですが、クレジットカードの利用額に応じた還元が開始され、陸(おか)マイラーと呼ばれるマイラーも登場しました。
今回の記事では、クレジットカードの利用で飛行機の利用がより身近になる魅力的なマイルの仕組み、陸マイラー誕生に繋がったマイルとクレジットカードの関係をご紹介します。
航空会社提供のポイントプログラムで還元されるマイルはどのようなポイントなの?
利用額に応じ現金同様に利用できるポイントが還元されるポイントプログラムが定着し、ポイント還元が消費活動とワンセットで扱われるのが一般的になりました。
なかでも航空業界はいち早くポイントプログラムを導入し、航空機の利用者にマイルと呼ばれるポイントを還元しています。
航空会社から還元されるマイルは航空券との交換や座席のアップグレードなどが可能!
マイルは当初航空機の利用者に航空会社から還元されるポイントとして誕生したもので、飛行距離と航空運賃に応じてマイレージとも呼ばれるポイントの還元が行われます。
マイルの還元を受けるためには各航空会社のマイレージ会員になる必要があり、獲得マイルは次に挙げる方法で利用することができます。
マイルの主な利用方法
- 特典航空券への交換
- 座席のアップグレード
- 航空券購入やツアー参加料金の支払い
- 提携企業のポイントとの交換
マイルと交換できる航空券は「特典航空券」と呼ばれるタイプのもので、マイル以外での清算ができず必要マイル以上を保有している場合のみ特典航空券を手に入れられます。
マイルの交換レートは使用法によって変化しますが、特典航空券との交換や座席のアップグレードは高いレートでマイルを交換できる使用法だと言えます。
マイルには有効期限が設定されていて、国内の航空会社のマイルは搭乗日から3年が経過すると失効してしまいます。
獲得マイルを特典航空券との交換や座席のアップグレードで消費していない場合は、航空券購入やツアー参加料金の支払いや提携企業のポイントとの交換で利用できます。
国内就航する航空会社でマイル還元に対応するのは基本的に2社のみ
現在国内ではFSCと呼ばれるJAL(日本航空)とANA(全日空)のほか、ピーチ・スカイマーク・ジェットスター・春秋航空など10社以上のLCCが就航しています。
ポイントプログラムを導入する航空会社はJALとANAで基本的にLCCはポイントプログラム導入に対応していないのが実状です。
JALとANAのマイレージプログラムや還元されるマイルは次に挙げるとおりです。
- JAL(日本航空):JALマイレージバンク・JALマイル
- ANA(全日空):ANAマイレージクラブ・ANAマイル
現在、ワンワールド・スターアライアンス・スカイチームの3つが三大アライアンス(航空会社の提携組織)に位置付けられています。
JALはワンワールド、ANAはスカイチームに加盟しているので、同一アライアンスに加盟する航空会社の利用でマイル還元を受けられますし獲得マイルの使用も可能です。
航空機利用で還元されるポイントの算出方法とは?
航空機の利用に対して還元されるマイルは「区間基本マイル×積算率=還元マイル数」で算出しています。
区間基本マイルは国際航空運送協会が定める「運賃計算に使用する区間距離」で、国際航空運送協会は毎年秋に世界中の飛行場間の距離を改定しています。
ひと口に航空券と言っても正規運賃から格安ツアー向けまで多くのタイプに分類できるので、積算率は航空券タイプで次に挙げるように異なります。
- 正規運賃・ビジネスチケット:100%
- 正規割引航空券・株主優待券:75%
- パッケージツアー用航空券:50%
区間基本マイルが510マイルの東京~札幌間を正規運賃で搭乗すると510マイル、正規割引航空券なら382マイル、ツアーで搭乗すれば255マイルが還元されます。
同区間の往復特典航空券と交換するためにはJAL(12,000~15,000マイル)・ANA(12,000~18,000マイル)が必要になります。
取得したJALマイルを同区間の往復特典航空券と交換するためには
- 正規運賃:24~30回(12~15往復)
- 正規割引航空券:32~40回(16~20往復)
- ツアー搭乗:48~59回(24~30往復)
の搭乗が必要になります。
陸マイラーとは?クレジットカードの利用で効果的にマイルを手に入れられる
充実したサービスを受けられるFSCはLCCより航空運賃が割高になりますが、航空機を利用すると飛行距離に応じたマイルの還元を受けることができます。
航空会社への支払いや提携企業への支払い・ポイントとの交換が行え現金同様の価値があるマイルは、クレジットカードの利用でも手に入れることができます。
搭乗せずマイルが貯まる!クレジットカード利用でマイルを貯める陸マイラーとは?
飛行機に搭乗すれば飛行距離と運賃に応じたマイルの還元が受けられますが、マイルには有効期限があるので利用頻度が高くないと効率的にマイルを利用できないのも事実です。
しかし陸(おか)マイラーが活用する方法でなら、飛行機に搭乗せずに効率的に貯めたマイルで特典航空券への交換や座席のアップグレードを行えます。
国内でマイル還元を受けるのには、JALやANAのマイレージ会員になる必要がありますが、陸マイラーになるにはJALやANAが発行するクレジットカードが必要になります。
一般的なクレジットカードにも、貯まったポイントをマイルに置き換えられるものもありますが、JALカードやANAカードならより効果的にマイルを貯めることができます。
一般的なカードで貯まったポイントをマイルに置き換える際の移行レートの目安は
- JALマイル:1pt=3マイル(500pt以上)・200pt=500マイル
- ANAマイル:1pt=3マイル(500pt以上)・200pt=600マイル
ですがポイント還元率が0.5%程度なので、1ptの還元を受けるのに1,000円の利用が必要となり1マイル手に入れるのに333円が必要で移行効率は高いと言えません。
JALカードの場合、次に挙げるように非常に効率的にマイルを貯めることができると言えます。
- 通常会員:200円=1マイル
- プレミアム会員:100円=1マイル
- 特約店利用(プレミアム会員):100円=2マイル
ANAカードは提携国際ブランドによって還元率が次に挙げるように変化します。
- VISA一般カード:200円=1ポイント=1マイル
- JCB一般カード:1,000円=1ポイント=5マイル
- Master一般カード:200円=1ポイント=1マイル
- AMEX一般カード:100円=1ポイント=1マイル
提携ブランドを選べばこちらも一般的なカードより効率的にマイルを貯めることができるので魅力的だと言えるでしょう。
さらにお得にマイルが貯まる!マイル系クレジットカードのボーナスマイルとは?
区間基本マイルが510マイルの東京~札幌間の往復特典航空券と交換するためにはJAL(12,000~15,000マイル)・ANA(12,000~18,000マイル)が必要になります。
東京~札幌間の往復特典航空券と交換するためにJALカードの場合60~300万円、ANAカードの場合120~360万円利用する必要があるので陸マイラーも楽ではありません。
しかしマイル系クレジットカードにはさまざまなボーナスマイルが用意されているので、実際には上記の金額を利用しなくても交換に必要なマイルを貯められます。
JALカードでは以下のボーナスマイルが貰えます。
- 入会後最初の搭乗時:最大5,000マイル
- 毎年度初回搭乗時:最大2,000マイル
- 各搭乗時:最大25%のマイル加算(要JALカードでの航空券購入)
ANAカードは入会時と毎年の利用契約延長時に以下のボーナスマイルが貰えます。
- 一般カード:1,000マイル
- ゴールドカード:2,000マイル
- プレミアムカード:10,000マイル
さらに、ANAカードで航空券購入購入すれば25%のボーナスマイルが加算されます。
これらのボーナスマイルをフル活用することで、効果的にマイルを貯めることができます。
クレジットカード活用の陸マイラーでどれ位マイルを貯めるべき?マイル交換目安とは
搭乗でマイルを貯められるのは搭乗頻度の高い一部のマイラーに限定されるので、マイル系クレジットカードをフル活用した陸マイラーとしてマイルを貯める必要があります。
しかし「一体どの程度のマイルを貯める必要があるのか?」という目標が定めずに、陸マイラー活動すると継続が苦痛になりかねないのでマイル交換目安を知ることは重要です。
夢の航空運賃実質無料!国内線・国際線航空券との交換に必要なマイルとは?
国内でマイル還元に対応する航空会社はJALとANAの2社ですが、特典航空券との交換にはJAL(片道6,000マイル)、ANA(片道5,000マイル)のマイル数が必要です。
5,000~6,000マイルなら無理なく貯めることができる目標値ですが、東京~札幌間の往復特典航空券との交換には12,000~18,000マイルが必要になるのも事実です。
陸マイラー活動のモチベーションを保つためには、もう少し具体的に特典航空券との交換に必要なマイル数を掴むのが効果的です。
東京と国内主要都市を結ぶ往復特典航空券との交換には次に挙げるマイル数が必要です。
- 東京・大阪:JAL(10,000~12,000マイル)・ANA(10,000~15,000マイル)
- 東京・福岡:JAL(12,000~15,000マイル)・ANA(12,000~18,000マイル)
- 東京・沖縄:JAL(12,000~15,000マイル)・ANA(14,000~21,000マイル)
また獲得マイルを国際線の往復特典航空券と交換するのに必要なマイル数目安は次に挙げるとおりです。
- 東京・ソウル:JAL(15,000マイル~)・ANA(12,000~18,000マイル)
- 東京・台北:JAL(20,000マイル~)・ANA(17,000~23,000マイル)
- 東京・シンガポール:JAL(24,000マイル~)・ANA(30,000~38,000マイル)
- 東京・ホノルル:JAL(40,000マイル~)・ANA(35,000~43,000マイル)
- 東京・ニューヨーク:JAL(50,000マイル~)・ANA(40,000~55,000マイル)
- 東京・パリ:JAL(52,000マイル~)・ANA(45,000~60,000マイル)
国際線と言ってもソウルや台湾なら国内線と変わらないマイル数で往復特典航空券と交換できるので、比較的手軽に足を運べると言えるでしょう。
JALカードで入会後最初の搭乗での最大5,000マイルと毎年度初回搭乗時の最大2,000マイルを貰えればあと8,000マイルを貯めるとソウル、13,000マイルで台北が視野に入ります。
200円=1マイルの通常会員ならクレジットカードの利用額が160万円でソウル、260万円で台北への往復特典航空券が手に入ります。
100円=1マイルのプレミアム会員なら上記の半額ですし、特約店利用でさらに効率を挙げることも可能です。
ANAカードはJALカードより条件に劣りますが、プレミアム会員なら入会二年目に貯まるボーナスが20,000マイルなので無条件でソウル、3,000マイル足せば台北に行けます。
ワンランク上の旅行を実現!座席のアップグレードに必要なマイル数の目安は?
一般的なエコノミークラスよりグレードの高い空間を利用できる、ビジネスクラスやファーストクラスの利用に憧れる方は少なくないのではないでしょうか?
クレジットカードの利用で獲得したマイルで座席をアップグレードして、夢のワンランク上の旅行を実現することも可能です。
JALのシンガポール行きエコノミークラスを例にとると、15,000マイルでプレミアムエコノミー、20,000マイルでビジネスクラスへのアップグレードが行えます。
上記は片道のみのアップグレードになりますが、クレジットカードの利用でコツコツ貯めたマイルの利用法としては十分魅力的なのではないでしょうか?
FSCの充実サービスをお得に利用できるマイルはクレジットカードで貯めよう!
一般的なポイントプログラムとは異なり、飛行機の利用に特化したのが航空会社のマイレージプログラムです。
本来は搭乗時に還元されるマイルで利用するものでしたが、マイレージ系クレジットカードを利用することで日常の消費活動でマイルを貯めることも可能です。
陸マイラー活動で効率的にマイルを貯めるのには「どのマイル系クレジットカードが有効なのか?」や「より効率的にボーナスマイルを獲得する方法」などを知るのが効果的です。
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