しかし、海外での現金の取り扱いは、ATMや銀行など日本国内とは使い勝手が異なるでしょう。
この記事では、海外で現金を用意する際にキャッシングやクレジットカード現金化など方法を比較した上で、どのような場面や方法で使うべきか、具体的な方法、メリットやデメリットなどについて紹介します。
国内と海外では現金化の意味が異なる
日本では一般的にクレジットカードから現金を引き出すことをキャッシング、ショッピング枠の買取で現金振込みを「クレジットカード現金化」と呼びます。
海外では、特に日本人が現金を調達する方法は、「キャッシング」か正規の入手方法としてある「口座送金」の2つです。
そして、現地通貨にするのが「両替」でしょう。
では、上記2つ以外に海外でクレジットカード現金化する方法やその可否について説明します。
4種類の現金化の特徴・概要
海外のクレジットカード現金化の前にまずはキャッシングと両替について知ることでしょう。
理由として、クレジットカード現金化のしてまで現金を手に入れる方法が妥当かを事前に確認することが重要です。
したがって、海外で現金を入手するといった場合に基本的な二つの方法と裏技的な方法として知られるクレジットカード現金化を上手く使い分けましょう。
以下、4つの用語について簡単に説明します。
キャッシングとは?
クレジットカードで利用できる現金を貸付するサービスのことです。
本来カード利用で行うのはショッピングの支払いに対してですが、キャッシングでは支払いに対してではなく、現金を用意する手段としてでしょう。
海外で現地通貨を両替を使わず現金化する場合は、このキャッシングを利用する人がほとんどです。
キャッシングそれ自体が両替の方法になりますが、実際にはキャッシングが使えなかったり、使えるATMが近くにないとすぐに現金を手に入れるのが海外では難しいことに気をつけましょう。
海外の口座から預金ATM等で下ろし、現地通貨にするかそのまま現地通貨で引き出すことで現金を入手する方法です。
海外の口座や外国でも使える口座を所持していないと利用は不可能です。
クレジットカードのショッピング枠を使って現金に換える方法。
キャッシング枠ではないため、融資扱いとはならず、ショッピング枠の範囲で現金を調達できるメリットがある代わりに、何割かの手数料がかかるため換金効率はキャッシングや口座からの引き出しに比べると低くなります。
ですが、制限が少ないため制約の多い海外での現金調達ではよく利用されています。
両替は、クレジットカードの支払いでは買い物や飲食ができないお店で、現金やチップを支払うために行われる通貨の現金化です。
例えば、日本からアメリカに旅行をした場合、日本円は使えませんが、ドル通貨があれば買い物ができます。
そのため、日本円を出発前や現地で両替してドルに変えます。
一般的に両替できる場所は銀行や空港、ホテル、両替所などです。
これらを利用して、日本円を海外の通貨に変更して使用します。
ただし、手数料を支払う形になるので、1万円をそのまま1万円分のドルに両替することはできません。
かならず、1万円に手数料を加えた金額が必要となるのです。
海外でクレジットカード現金化はできる
日本では公式に推奨されているわけではありませんが、クレジットカード現金化はすでに多くの人が知る現金入手の方法として知られています。
それは、海外の通貨を入手することに限らず、手元に現金を引き出す方法として使われています。
しかし、クレジットカード現金化を海外で行いたいという場合には、まずその可否について知る必要があります。
そして、結論から述べれば、海外から日本の業者を通してクレジットカード現金化することは難しくありません。
なぜならば、旅行や一時的な海外の滞在で現在地が日本になくてもインターネットや電話を通して現金化を行うことは十分に可能だからです。
そのため、基本的な現金化の方法2つが使えない場合でもクレジットカード現金化さえできれば海外でも現金を用意することができます。
これが、海外でクレジットカード現金化を行う最大のメリットです。
ただし、あくまでも日本の業者であるという前提でサービスを利用する必要があるでしょう。
海外にも現金化業者はありますが、言語の違いやサービスの差などによって上手く利用できないばかりか、悪徳業者につかまっても気づかないことすらあるのです。
海外では現地で現金化を利用したり、海外サイトでそのまま外貨を海外の口座に入手する方法はしないのが無難でしょう。
海外でクレジットカード現金化が必要になる場面と条件
海外における現金・クレジットカードの扱い
海外では、現金よりクレジットカードが利用しやすいとされていますが、原因はクレジットカードの方が両替より手数料が安いことに起因しています。
つまり、支払い方法をカードにする人が多いのは、クレジットカードのキャッシュレス決済が便利だからという理由以外に、クレジットカードで買い物すればキャッシングや両替をするときの余分な手数料を安く済ませることができるためです。
両替で現金を用意する場合には、国内で両替するよりも現地の両替がレートが高い傾向があるため、現地での現金化をベースにする人もいます。
しかし、実際は国内両替の取り扱い有無など調べた上での確認が必要です。
もし、現地に行った際に両替できる場所がなかった場合には、クレジットカード現金化を利用します。
海外でクレジットカードを使えないとき現金が必要
海外では、多くの加盟店でクレジットカードを利用することができますが、できない店舗や小売店も当然ながら存在します。
その場合に現金を用意する必要があります。
ところが、クレジットカードにキャッシング枠が付いていないケースでは現金化できないケースがあるのです。
その際、現金化業者を通じてまずは日本円を用意します。
両替なしに現地通貨を手に入れるのは難しいため、クレジットカード現金化の後に両替を行うのがスタンダードな方法でしょう。
融資の限界は現住所の問題
クレジットカード現金化は、身元確認や日本の銀行口座があれば誰でも利用できます。
しかし、融資は海外旅行なら良いが、移住や留学など住居が海外に移る場合にはできないのが基本です。
日本にとっての外国人に該当する場合でも永住権があれば多くは融資をしてくれますが、海外に居を移して日本に住む権利を与えられていないと融資は難しいという現状があります。
事実、融資後に相手の居場所が分からなければ返済された後に取立てや法的措置が取れないためです。
その点でもクレジットカード現金化は、融資のような後の手続きがなく、問題が発生しにくいという利点があります。
クレジットカードの手数料やレートの仕組み
海外からクレジットカード現金化をする場合には、手数料やレートについても理解する必要があります。
国内の現金化業者を利用する場合、クレジットカードは国内のそのままのレートで取引が行われるので、買い物として決済する場合に特別な手数料などがかかることはありません。
一方、海外の業者を利用した場合には、日本のカード会社が定めたレートや手数料が発生します。
また、現金化以外にも海外でカード決済による買い物をした場合にも同様です。
基本的な仕組みとしては、為替換算レートで算出する手数料がカード会社により用意されていて、請求書が来た際にはそのことが記載されています。
例として、標準的な手数料とレートのケースでは、「外貨取扱手数料」と「基準レート」を使った金額に対して計算式に組み込み最終的な請求金額を決めます。簡潔に計算式を示すならば、基準レート×金額(1+外貨取扱手数料)です。
基準レートは国際ブランド、「外貨取扱手数料」はカード会社ごとに設定されています。
どのブランドのどこのカード会社で作ったカードを使ったかによって、海外で利用したと機の最終的な請求金額は変わるのです。
銀行間の資金移動をする
クレジットカード現金化がキャッシングより負担が多いことはあまり知られていません。
二重の口座間移動が発生する海外の現金化では、一度、日本の銀行口座に現金を入れて、海外の口座に出金しなければならないのです。
旅行であれば、出発前に現金化をしておけばよいですが、海外で級に現金が必要になった場合には、海外の口座を入手して日本の口座との口座間で移動するか、国際キャッシュカードで引き出すかの方法しかないでしょう。
そして、出発前に引き出せるのであれば、日本の銀行口座から引き出し、それを両替する。
出発後の海外では、口座間移動を加えて、両替するというのがよくある方法です。
クレジットカード現金化を海外で利用するデメリットや注意点
海外の資金調達にクレジットカード現金化を使うと思わぬデメリットや注意が必要な場合があります。
ここでは、デメリットや注意点を中心に事前知識が必要な項目を説明します。
現金化のデメリットについて
海外業者の問題や手数料のほかにもクレジットカード現金化をするデメリットはあります。
それが、海外旅行ではクレジットカードの利用が増えるため、総合的なカード枠が低いと現金化後のカード利用が不便になることです。
この点は、十分なカード枠にするか、あらかじめ旅行前にカード枠の増額を申請しておくことで解消できます。
旅行前にクレジットカード現金化を実施するリスク
旅行前にクレジットカード現金化をすることで十分に起こりうるリスクが存在します。
まず、クレジットカード現金化では、カード会社の規約に逆らって行ってしまうとカードの停止や解約などの手段がとられることがあります。
これは日本のカード会社に多く、規約に入れている会社も増えつつあるためです。
たとえ規約に違反していない利用でも金額が大きすぎて、電話確認や利用の強制停止でクレジットカードが使えなくなる事態になれば、海外旅行や赴任先で突然カードの使えない状況が起こってしまうことになるのです。
そのため、現金は用意する必要があるが、いくら用意すればよいが十分に分からないという場合には、一度にたくさんの額を現金化しないようにすることも注意点として踏まえる必要があるでしょう。
クレジットカード現金化の電話はフリーダイヤルではできない
クレジットカード現金化では、手続き手順の中に電話をかけたり受けることが入っているケースがあります。
電話を主体的にかけるときのデメリットや海外でも使える手段などについて説明します。
クレジットカード現金化は電話が必須?
クレジットカード現金化では、ほとんどの業者が採用している方法として、電話による手続きや説明などがあります。
これにより、メールなどのやり取りだけでは、現金化が難しいケースも少なくありません。
そのため、海外に出向いた後でクレジットカード現金化のために日本国内の業者に電話をしてしまうと、国際電話料金が発生してしまうため、フリーダイアルを設定している業者であっても無料でかけることができません。
数分~十数分の時間を要する現金化では、手数料よりも電話代の方が負担となり、電話で時間のかかる現金化業者はおすすめできません。
特に、ショッピング枠買取のキャッシュバック方式を採用している業者の場合、利用者側からの電話対応を最低限の利用条件としているところもあるので、その場合は避けることは難しいでしょう。
また、業者が指定時間にかけてくれるサービスを行う場合には、特に問題なく利用できます。
基本的に電話も国際電話として受ければよいため、国内と大きな利用方法の違いはありません。
後は、現在地が海外からでその申し込みがOKかNGかどちらで対応するかを見極めます。
中には、海外からの申し込みを断る業者もあるため、海外がQ&Aなどであらかじめ禁止されている場合は別の業者を利用するなどして対応しましょう。
さらに、電話の必要ない業者もあるため、利用する際に信頼度や安全性などを考慮して利用するという手段も一つの選択肢です。
アマゾンギフトの買取で電話を省く
キャッシュバック方式の現金化業者とは違い、オンラインのギフト買取による現金化業者の方がクレジットカード現金化よりも有用なケースがあります。
ギフトの場合、ギフト買取の最低条件である身分証の提示やメールでのコード送信ができれば買取による現金化も難しくないのです。
近年は、アマゾンギフトの買取で電話を省く業者もあるため、上手に探して電話を省くことで国際電話代をなくしてしまう方法が有効でしょう。
電話代は特に気にならない、フリーのプランがあるという方は普通に電話をかけてクレジットカード現金化業者を利用しても問題ありません。
キャッシングの代わりにクレジットカード現金化!
海外の旅行や出張などのシーンで現金が必要になった時のクレジットカード現金化やそれに近しい方法などについて紹介しました。
現実的に、キャッシングは小額ではありますが、利便性が高く、手数料を最小限にして現金の調達ができます。
しかし、全員がキャッシングの与信を通ってクレジットカードを作れるわけではなく、作れたとしても所有するカードにその機能を付与していない人もいるでしょう。
場合によっては、信用情報などの問題でキャッシングができない人もいます。
そんなとき、海外旅行で利用するキャッシングの代わりにクレジットカード現金化が有効です。
海外業者を利用する際の危険性や換算レートを掛け合わせた金額が請求書になることなど、クレジットカードショッピングで発生するデメリットや利用のメリットを知った上で、クレジットカード現金化を海外でも使うことを検討してみましょう。