保有する売掛債権を譲渡・売却し、借入なしで資金調達できるファクタリングは帳簿上の総資産を増やさずバランスシートをシンプルにしながら資金繰りできるのが魅力です。
融資のような上限金利の規制法令がなく、ファクタリングの手数料は業者が自由に設定できるので、業者の手数料は資金繰り効率に大きく影響する重要なポイントになります。
より理想的な資金繰りを実現するために、効果的に手数料の安い業者を選定したいものですので業者選定の参考になる手数料の仕組みや手数料相場などを紹介します。
手数料設定は業者の自由!ファクタリングには上限金利の規制法令が適用されない
融資は貸金業法・出資法・利息制限法などの規制を受けますが、借入ではなく債権取引で資金調達するファクタリングには、これらの規制法令が適用されません。
返済義務が生じる融資では利息が発生しますが、債権取引のファクタリングでは返済も利息も発生せず、代わりに売掛債権を現金化する手数料が発生し業者の利益になります。
手数料は業者が自由に設定でき業者によって異なるので、効率的な資金繰りに繋がる低コスト業者の選択にはファクタリング手数料の仕組みを掴んでおくと効果的です。
だから業者は利息じゃなく手数料の徴収で利益を得てるのが、融資とファクタリングの違いなんだよな。
利息が発生した時点で出資法違反の違法融資になるぞ。
利息だったら一発アウトってことだろ?
少しファクタリング手数料の仕組みを知っとけば引っかからなくて済むのにな。
上限金利の規制法令が適用されないファクタリングの手数料は自由に設定できる
保有する売掛債権の譲渡・売却で資金繰りするファクタリングは融資ではないので、貸金業法・出資法・利息制限法などが適用されず民法で定める債権取引に位置付けられます。
債権取引なので融資のように利息で利益を得られない代わりに現金化の手数料が発生し、業者はファクタリング手数料で利益を得るのが融資とファクタリングの違いです。
借入資金に対する利息は出資法や利息制限法で年率15~20%の上限金利が定められていますが、ファクタリング手数料は各業者が自由に設定できるので業者によって異なります。
ファクタリングの手数料はどのように算出されるのか?
ファクタリングで取引する売掛債権は資産ですが、売掛金を回収する権利なので支払い期日までは現金に転換できませんし、取引先の倒産などによる回収不能リスクも存在します。
業者の利益と負担する売掛債権の回収不能リスクの大きさを考慮するのが、ファクタリング手数料の算出方法で回収不能リスクの大きさに比例して手数料が高くなります。
通常ファクタリングの手数料は掛け目率と呼ばれる数値で表され、二社間取引と三社間取引では掛け目率が異なり、二社間取引の方が手数料の相場が高額な傾向にあります。
二社間取引の方が手数料の相場が高額なのは、二社間取引と三社間取引では売掛金の回収方法が異なるのが原因で、より業者の回収不能リスクが高くなる二社間取引の方が手数料の相場が高くなります。
- 三社間取引の場合
- 二者間取引の場合
売掛金を支払う会社に債権譲渡を通知し合意を得たうえで取引するのが三社間取引で、売掛債権の譲渡を受けた業者が、売掛金を支払う会社に直接売掛金の回収を行います。
売掛金を支払う会社に債権譲渡を通知しないで取引する二社間取引では、利用者と業者の間で回収業務委託契約を結び、通常どおり利用者が売掛金の回収を行います。
利用者が回収した売掛金を業者に支払うことで二社間取引が完了しますが、回収を行った利用者が売掛金を着服するリスクが発生し、三社間取引より業者のリスクが高くなります。
ファクタリングは掛け目率で表される手数料以外に手数料が発生する
掛け目率は「売掛債権をいくらで買取るのか?」を表す数値で、掛け目率80%の業者で100万円の売掛債権を現金化した場合、業者の買取価格は80万円になること意味します。
売掛債権は売掛金を回収する権利である無形資産なので、債権が譲渡・売却されたことを証明するのが非常に困難だという側面があり、利用者が多重譲渡するリスクも存在します。
このために二社間取引では法務局に債権譲渡登記を行い取引するのが一般的で、登記手続きで発生する諸費用は利用者負担となり、掛け目率で算出した価格から差し引かれます。
業者によっては諸費用を含んだ掛け目率を提示するケースもありますが、一見お得に見える高い掛け目率が提示されている場合は諸経費が別途請求されると捉えるべきでしょう。
ファクタリングを利用して理想的な資金繰りを実現するためには、掛け目率はもちろん諸経費が含まれた掛け目率なのかや掛け目率や諸経費が適正かを判断する必要があります。
次項では掛け目率の相場や諸経費の相場など業者選定時に重要なポイントになる、料金の相場を掘り下げながら具体的に探っていきます。
資金繰り効率を左右する!取引方法ごとのファクタリング手数料の具体的な相場とは?
ファクタリングの手数料算出は業者の回収不能リスクの大きさが重要視され、リスクの大きさと掛け目率は比例関係で、リスクが大きいと判断されると高額になる傾向にあります。
資産である売掛資金を処分して資金繰りするのですから、債権額をできるだけ効率的に現金に置き換えたいものですので、手数料の相場を掴んでおくのは非常に重要になります。
と言うことは業者選定に失敗すると資金繰りも失敗するってことを意味するってこと?
ならファクタリングで理想的な資金繰りを実現するためには手数料の相場を正確に掴んでおくことが重要になるってことだな?
手数料の相場を左右する回収不能リスク!売掛先の信用が手数料に大きく影響する
回収不能リスクの大きさに比例して高額になるのがファクタリングの手数料ですが、手数料に大きく影響する回収不能リスクの大きさの判断は売掛先の信用に左右されます。
一般的な会社の資金繰りに利用されるのは一括ファクタリングと呼ばれるファクタリングで、売掛先が私企業のケースが多いので売掛先の信用度で手数料の相場が変わります。
ファクタリングは一括ファクタリング以外にも商品在庫・家賃収入・医療報酬・介護報酬などが存在しますが、売掛先の信用度で手数料の相場が異なります。
医療報酬ファクタリングや介護報酬ファクタリングは国保や社保など公的機関が医療報酬や介護報酬の支払いを行うので手数料の相場が最も安いファクタリングです。
医療報酬や介護報酬のファクタリングは手数料の相場が0.25~2.0%で98~99.75%の掛け掛け目率ですが、これは売掛先が公的機関で回収不能リスクがないと判断できるからです。
私企業が売掛先になるケースが多い一括ファクタリングは、残念ながら公的機関が売掛先になる医療報酬や介護報酬のファクタリングより手数料の相場が高くなります。
一括ファクタリングの場合、大手企業と呼ばれる事業規模の大きな会社が売掛先の方が手数料の相場が安く、中小・零細など売掛先の事業規模が小さくなるほど相場が上がります。
しかし一括ファクタリングの手数料の相場は売掛先の事業規模よりも取引方法の影響を大きく受けるので、ファクタリング手数料の相場は取引方法で区別されるのが一般的です。
私企業が売掛先になる一括ファクタリングの手数料の相場は取引方法で異なる
ファクタリングには二社間取引と三社間取引の取引方法があることは既に紹介したとおりで、私企業が売掛先になる一括ファクタリングの手数料の相場は取引方法で異なります。
二社間取引の手数料の相場は10~30%で掛け目率70~90%が相場で、三社間取引の手数料の相場は1~9%で掛け目率91~99%が相場になります。
債権譲渡登記を行う二社間取引では発生する諸経費の負担が小さくなく、100万円を掛け目80%で現金化すると65~70万円が受取額になり実質換金率は65~70%になります。
二社間取引と三社取引で手数料の相場が異なるのは取引方法で業者の回収不能リスクが変化するためで、手数料の相場だけを見ると三社間取引の方が効果的な現金化が可能です。
契約内容がノンリコースかウィズリコースかでも手数料の相場が異なる
ファクタリングには取引した売掛債権が回収不能になった際、利用者に譲渡債権の買戻し義務が発生する契約と発生しない契約があり、次のように分類されます。
- ウィズリコース:償還請求権(リコース)あり
- ノンリコース:償還請求権(リコース)なし
国内で利用される大部分のファクタリングは、譲渡債権が回収不能になっても利用者に買戻し義務が発生しない償還請求権なしのノンリコースで取引されます。
ノンリコースなら売掛債権と共に回収不能リスクも業者に譲渡できるので、利用者に大きなメリットがありますが業者のリスク負担が大きくなるので手数料の相場が上がります。
業者の手数料が相場より高いと感じる時はノンリコースかウィズリコースかを確認し、場合によってはウィズリコースを選べば相場よりお得になるケースもあります。
売掛金の大きさも手数料の相場に影響を及ぼす
売掛先の信用はファクタリング手数料を表す掛け値率に大きく影響しますが、売掛先が同じ売掛債権でも取引する債権額の大きさで手数料の相場が変化するのも事実です。
これは単に取引額が大きいほど1つの取引で業者が得られる利益が大きくなるのが理由で、高額取引なら相場より高い掛け値率での取引が期待できます。
掛け目率70%で100万円の売掛債権を取引すると買取価格は70万円で業者利益は30万円ですが、500万円なら掛け目率90%でも50万円の利益を得られます。
売掛先が同じなら1回の取引でより多くの利益を得られる方が業者にとって魅力的ですので、売掛債権が高額なほど高い掛け目率でファクタリングできる傾向にあります。
利用実績の有無も手数料の相場に影響する
ファクタリングには回収不能リスクが付きものなので、業者は常に回収不能リスクの低い取引の取扱いを熱望していると言えます。
初めて利用する利用者や売掛先の信用を確認するのは非常に困難なので、業者にとって取引実績のあるリピーターは非常にありがたい存在であるのが事実です。
初めての利用で手応えを感じられた業者であれば、繰り返し利用することで手数料を相場より抑えられるケースも珍しくありません。
ファクタリングは売掛金を回収する権利と言う不確定要素の多い売掛債権を取引するので、信用できる利用者や売掛先は業者にとって非常に重要な存在だと言えます。
支払い期日までの期間も手数料の相場を左右する
事業運営は将来を正確に見通すのが非常に難しいので、今月の業績が好調だと言っても来月も好調だとは限りません。
売掛債権を持っていても支払い期日に売掛金を支払う会社が支払い不能な状況に陥れば、回収不能になるので支払い期日までの期間が長いと不確定要素が多いと判断されます。
ファクタリングでの資金繰りに利用できる売掛債権の支払い期日までの相場は2ヶ月以内だと言われていて、それ以上長い場合は利用できても相場より高い手数料になります。
現金化スピードも理想的な資金繰りには重要!資金調達までの期間の相場は?
効率的な資金繰りと言うとどうしても換金率に目が行ってしまい、手数料の相場が気になるものですが、現金化までに時間がかかり過ぎるのでは理想的とは言えません。
資金調達できるまでのスピードも理想的な資金繰りの条件の1つに数えられるので、取引方法別の現金化まで必要な期間の相場を確認します。
これは知っとかないと資金繰り効率で損するな。
売掛先が大手企業で債権額が大きくて支払期限が間近であればバッチリのコンディションってことか。
だけどバッチリのコンディションの債権で取引を持ちかけても、資金調達まで時間がかかると魅力半減だと思わないか?
バッチリの魅力的な債権で取引を持ちかけるんだから、当然即金で対応してもらわないと納得なんかできるわけないよな。
強気だよ、こっちは。
しかし取引方法を誤ると、どんなにバッチリの魅力的な債権で強気に取引を持ちかけても即金対応は無理だから、資金調達まで必要な期間の相場も確認しとこうか。
対応できるスピード資金調達で臨機応変な資金繰りに対応できる取引方法とは?
ファクタリングの取引方法には二社間取引と三社間取引があり、手数料の相場の面では三社間取引が有利に働きますが、資金調達までのスピードも理想的な資金繰りには必要です。
- 二社間取引の資金調達までの相場
- 三社間取引の資金調達までの相場
利用者と業者だけで取引する二社間取引の資金調達までの相場は即日~3日間で、スピード現金化が可能なので急な資金繰りにも対応できる取引方法だと言えます。
調整時間がかかる三社間取引の資金調達までの相場は15~30日なので、スピード現金化とは言えず急な資金繰りには不向きな取引方法だと言えます。
三社間取引は利用者・業者・売掛金を支払う会社の三社が関係する取引なので、二社間取引よりは調整するのに時間がかかるのが実状です。
しかし金融機関から融資を受ける際の審査期間と比べると三社間取引でも資金調達までの期間が短いと言えるので、ファクタリングは融資より即応性の高い資金繰りが可能です。
万全な提出書類の用意で資金調達までの期間を相場より短くできる
ファクタリングは融資ではありませんが利用の際には審査が行われ、審査落ちするとその業者ではファクタリングでの資金繰りができません。
しかし金融機関の融資審査より審査ハードルは低く、審査落ち情報も共有されないので審査落ちしても他業者の審査を受けられますし、通過すれば資金繰りは可能です。
提出書類の不備で審査落ちすると資金繰りのスピードが鈍りますし、通過した場合でも十分な信用調査が行えないと判断されると相場より手数量が高くなるリスクもあります。
相場よりスピーディーでお得な資金繰りを行うためには次に挙げるファクタリングの必要書類を正確に用意し、業者に信用できそうな利用者だと判断してもらう必要があります。
- 商業登記簿謄本(3か月以内のもの)
- 納税証明書
- 出入金履歴が確認できる通帳
- 代表者の印鑑証明書
- 本人確認書類(免許証・パスポートなど)
- 売掛金一覧表
- 購入会社との取引や入金履歴の確認書類
- 売掛債権の発注書や受注書、契約書や請求書
理想的な資金繰りにはファクタリングの上手な使い分けが効果的!
資産のオフバランス化とキャッシュフロー健全化が行えるファクタリングは、非常に魅力的な資金繰り手段ですが、利用方法で手数料や資金調達のスピードが変わるのも事実です。
より理想的に利用するのには資金繰りの目的にマッチしたファクタリングを上手に使い分ける必要があると言えるでしょう。
ファクタリングだからって漠然と利用してたら相場より高く時間がかかる事態にもなりそうだよな。
上手に使い分けられるようにファクタリングを熟知するのが賢い利用方法だと言えるよな。
確かに仕組みや相場を知らずに利用してたら資金繰りはできても理想的とは言い難くなる気がしてきた。
逆に仕組みや相場を知ってたら、こんなに魅力的な資金繰りの方法はないって俺は思うんだけどな。
資金繰りの目的に合わせてファクタリングを上手に使い分けられるようになったら、「資金繰りマスター・オブ・ファクタリング」って呼ばれるかも知れないよな。
とにかく利用ニーズに合わせた上手な使い分けができるようになれば資金繰りでは怖いものなしになれるだろうな。
利用ニーズに合わせた上手なファクタリングの使い分けのポイントとは?
同じファクタリングでも二社間取引と三社間取引では、手数料や資金繰りスピードの相場が異なり得られる資金繰りの成果も違ってきます。
- 二社間取引と三社間取引
- ノンリコースとウィズリコース
二社間取引は「取引先に知られず資金調達」や「資金調達に必要な期間の相場が短いスピード取引」といった利用ニーズに適した取引方法です。
三社間取引は「手数料の相場を抑えた取引」や「債権取引後の手間を省きたい」といった利用ニーズに適した取引方法です。
また売掛金を支払う取引先に回収不能リスクがある場合はノンリコース、全く回収不能リスクがない場合はウィズリコースといった契約内容も使い分けられます。
手数料の相場や資金調達まで必要な期間の相場などを正確に掴むことに成功すれば、ファクタリングでより効果的で理想的な資金調達を行えますので情報収集が肝心ですね。
ファクタリングで理想の資金繰りを実現するための効果的な情報収集方法とは?
将を射んと欲すれば先ず馬を射よの言葉どおり理想的な資金繰りを行うためには、利用する資金調達方法を正確に掴む必要があると言えます。
ファクタリングの手数料や資金調達まで必要な期間の相場は、利用法で変化しますので利用ニーズに合った取引方法を正確な利用法で利用する必要があります。
しかしこれらの有効情報は日々変化していくものなので、定期的に情報収集を行い最新情報にアップデートするのが重要です。
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